SNSも所詮は「便所の落書き」? ─ 怒りに飲まれないために

ページに広告が含まれる場合があります

「情報収集していたつもりが、いつの間にか疲れてしまう」──
その原因は、SNSが、怒り・断罪・対立を“おすすめ”しやすい仕組みで動いているためです。

そんなSNSと向き合う心構えは、意外なことにインターネット黎明期に編み出されていたのかもしれません。


SNS疲れの正体、おすすめ(サジェスト機能

本来は便利な情報ツールだったはずなのに、おすすめタイムラインには、

  • 怒り
  • 嘲笑
  • 誰かへの断罪
  • 異論への攻撃

といった“リプの応酬”が多くなっていませんか?

その背景には、

  1. アルゴリズムが生む意見の偏り(エコーチェンバー)
  2. 意見の対立を「活発なコンテンツ」としてアルゴリズムが評価

この2つが絡み合い、タイムラインを汚染していきます。


エコーチェンバー ─ “類は友を呼ぶ”を強制する仕組み

SNSのアルゴリズムは、「いいね」や閲覧履歴から「あなたはこういう主張が好きだ」と判断し、似た投稿を延々とおすすめに送り続けます。

これが エコーチェンバーという状態を生みます。

心地よい反面、次のような錯覚を生みます。

「これが世の中の総意なんだ」

さらに集団の中では、世界や価値観が均質化し、“反対意見は脊髄反射で排除”するだけの状態に陥りがちです。


危険なサジェスト ─ アルゴリズムは“怒りが大好物”

SNSで最も伸びやすいのは建設的な議論ではなく、反応(エンゲージメント)を狙った過激・炎上対立です。

  • 刺激的な投稿 → 反応が付きやすい
  • 何かを強く批判する投稿 → 事実なら対象が、虚偽なら発信者が炎上しやすい
  • 感情的で対立を生む投稿 → 同情と反対意見とで対立しやすい

このような投稿がバンバン流れてくるのは、反応が良く、滞在時間も長く、団結しやすいからです。
怒りの感情は自分ではコントロールが難しく、他者からコントロールされやすい。そして行動(発言)させるには十分なエネルギーを持っています。

結果、私たちは“対立を前提としたタイムライン”の中で疲弊していきます。


トロールの存在 ─ 分断を楽しむ“愉快犯”

エコーチェンバーが強まるほど、そこには“敵”が必要になります。

そんな時に現れるのが、議論をする気のない“愉快犯(トロール)”。

彼らは、

  • わざと刺激的な言葉を投げる
  • 怒らせるための投稿を繰り返す
  • 炎上による反応を楽しむ

といった行動を取り、真面目な人ほどつい反応してしまいます。

その反応が増えるほど、アルゴリズムはこう判断します。

「これは最高のコンテンツだ!」

こうしてタイムラインは、怒りと対立を中心に再構成され、広告でマネタイズされていくのです。


Xの「所在地表示」機能が暴いた“作られた人格”

2025年11月、X(旧Twitter)はプロフィールの「このアカウントについて(About This Account)」に、拠点地域を表示する新機能を追加しました。

これにより、過激な主張を繰り返すアカウントを見てみると…

  • 海外セレブ風の生活を投稿しているのに、なぜか所在地が日本
  • 国士気取りの政権批判者が海外拠点になっている
  • 悪質な“SNS用の人格”でロールプレイをしている

といった状況が明らかになりました。

つまり、一部の主張は、アルゴリズムが育てた“ペルソナ(仮面)の人格”にすぎないということです。

X、「アカウント所在地」表示を開始 接続元の国・地域を確認(Impress Watch) - Yahoo!ニュース
Xは、プロフィール画面となる「このアカウントについて(About This Account)」で拠点とする国や地域を確認できる機能をグローバルに展開した。Xのプロフィール[アカウントの20xx年

インターネット老人会の“古の教え”がなぜ最強なのか

SNSの罠から身を守るには、むしろインターネット黎明期の教えが役に立ちます。

規制が緩かったから時代ゆえに、見えない相手とのコミュニケーションの「心構え」は確立されていたといっても過言ではありません。

教え①:「便所の落書きを真に受けるな」

昔の掲示板は罵詈雑言が飛び交う、非常に無責任な場所でしたが、誰もそれを“社会の総意”だとは思っていませんでした。

いまのSNSも、公式マークがついたりUIが綺麗になっただけで本質は同じ。

「まあ、便所の落書きだし」と唱えるだけで気が楽になります。

教え②:「チラシの裏にでも書いてろ」

どうでもいい不満や妄想は「チラシの裏」に書くもの。
SNSはその「裏側」を全世界に向けて公開できる場所になっただけです。

他人の吐き出しに、全力で向き合う必要はありません。

教え③:「半年ROMれ(=即レスするな)」

昔の掲示板は「半年は書きこむな」という暗黙のルールがありました。
場の空気が読めない新参者は、書き込まずに見るだけにしろ、というものです。

現代風に置き換えるなら、“刺激的な投稿に即反応しない”こと。

怒りを感じた投稿こそ、危険なサジェストである可能性が高いのです。


SNS疲れから自由になるために

反応しそうになったら10秒待つ

怒りを誘う投稿は、冷静さを取り戻してから事実を一次ソースで確認しましょう。
悪質な切り抜きであるパターンが非常に多いです。

タイムラインを“掃除”する

過激な投稿主は

  • ミュート
  • ブロック
  • おすすめ非表示

これだけでタイムラインは劇的に穏やかになります。
あえて観察するなら乗せられないようにしましょう。

SNSの“世界の尺度”を疑う

大声は少数(ノイジー・マイノリティ)。落書きは落書き。
現実の世界はもっと静かで穏やかです。


まとめ

SNSを真に受けないこと。それが最強の防御策

私たちの怒りや不安の多くは、アルゴリズムが作り出した“偽の現実”に過ぎません。
近年の現実がSNS上の主張に引っ張られている状態も、「これは異常だ」と気づく人が増えつつあると感じます。

もちろん、自己主張の場も言論の自由も必要です。ただ、それを受け取る側のリテラシーが伴わないと、情報は凶器にもなりうる。これがSNSの怖さです。

SNSの熱狂に飲み込まれず、一歩引いた位置から眺めること。それだけで、心は驚くほどラクになります。

──とはいえ、この投稿もネットの片隅に流れる「チラ裏」にすぎません。
うまく“受け流す力”の練習台にでもしていただければ幸いです。


コメント

タイトルとURLをコピーしました