過去のこの期間、世の中では何が起きていたのでしょうか?20年前・15年前・10年前・5年前の出来事を振り返ってみます。日々のニュースと照らし合わせて、過去の出来事がどのように現在につながっているのか見えてくるかもしれません。
2006年(平成18年)1月21日~1月31日の出来事
【国内】大学入試センター試験で英語リスニング機器トラブルが発生
2006年1月21日、全国で実施された大学入試センター試験において、英語のリスニングテストで大規模な機器トラブルが発生しました。この年から新たに導入された英語リスニング試験では、ICプレーヤーを使って音声を聴く方式が採用されていました。
試験当日、和歌山・香川・高知・大分の4県を除く43都道府県の301会場で、計461名分のICプレーヤーが正常に作動しない事態が確認されました。音声が流れない、途中で止まるなどの不具合が相次ぎ、公平性を確保するため、対象者は再テストの対象となりました。結果として、451名が再テストを受験することになりました。
このトラブルは、機器の操作説明の不十分さや初導入による現場の混乱が原因とされ、受験生や保護者からは強い不安や批判の声が上がりました。大学入試センターは謝罪するとともに、翌年以降は機器点検の徹底や予備機の増設など、リスニング試験運営の改善策を講じることになりました。

【国内】JR東日本が「モバイルSuica」サービスを開始
2006年1月28日、JR東日本はFeliCa搭載携帯電話(いわゆる「おサイフケータイ」)を利用した「モバイルSuica」サービスを開始しました。これは、従来のICカード型Suicaに代わり、携帯電話そのものを改札や支払いに利用できる画期的なサービスでした。
当時、非接触IC技術を活用した電子マネーや交通系ICカードはすでに普及し始めていましたが、携帯電話を交通乗車券として本格的に利用できる仕組みは先進的な試みでした。モバイルSuicaでは、定期券やチャージ、利用履歴の確認などを携帯電話上で完結でき、利便性の高さが注目されました。
サービス開始当初は対応機種が限られていたものの、徐々に利用者は拡大し、その後は私鉄やバス、商業施設での利用にも広がっていきました。モバイルSuicaは、後のスマートフォン決済やキャッシュレス社会の基盤となり、日本におけるモバイル決済普及の重要な転換点として位置づけられています。
2011年(平成23年)1月21日~1月31日の出来事
【国際】ロシア・モスクワの空港で爆発テロが発生
2011年1月24日、ロシアの首都モスクワにある ドモジェドヴォ国際空港 の到着ロビーで、自爆テロが発生しました。犯人が混雑する一般エリアで爆発物を起動させたことで、30人以上が死亡し、多数の負傷者が出る大惨事となりました。
この事件の背景には、ロシアが長年抱えてきた 北カフカス地域を中心とするイスラム過激派によるテロ問題があります。空港という民間人が集中する場所が狙われたことで、ロシア国内のみならず国際社会にも大きな衝撃を与えました。
事件後、ロシア当局は 空港や交通機関の警備体制を大幅に強化し、テロ組織への掃討作戦を加速させました。一方で、治安対策の遅れや事前警告を十分に活かせなかった点について、政府の危機管理体制を問う声も上がりました。

【国内】九州・霧島山新燃岳が爆発的噴火
2011年1月26日、鹿児島県と宮崎県の県境に位置する 霧島山の新燃岳(しんもえだけ) で、爆発的な噴火が発生しました。噴煙は 火口上空およそ1,500メートル に達し、周辺地域では広範囲にわたって 大量の火山灰が降下しました。
新燃岳は過去にも噴火を繰り返してきた活火山ですが、この噴火は 数十年ぶりの本格的な活動再開として注目されました。噴火を受け、気象庁は 噴火警戒レベルを引き上げ、周辺自治体は住民への注意喚起や一部地域での立ち入り規制を実施しました。
その後も噴火活動は数日にわたって継続し、農作物被害や交通機関への影響が発生しました。幸いにも大規模な人的被害は免れましたが、この噴火は 日本が火山列島であることを改めて認識させる出来事となり、防災意識や火山監視体制の重要性が再確認される契機となりました。

2016年(平成28年)1月21日~1月31日の出来事
【国内】国産初のステルス実験機「X-2」が初公開
2016年1月28日、日本の防衛装備庁は、国産初のステルス実験機「X-2(通称:心神)」を報道陣に初公開しました。X-2は、日本独自の航空機技術を確立することを目的とした実験機で、レーダーに探知されにくいステルス性能や、高度な飛行制御技術の検証を主な任務としていました。
この計画の背景には、将来的な国産戦闘機開発への布石という狙いがあります。当時、日本は航空自衛隊の次期戦闘機構想を見据え、海外依存を減らしつつ独自技術を蓄積する必要性に直面していました。X-2はそのための技術実証機として位置づけられていました。
公開後、同年4月には初飛行に成功し、ステルス形状や推力偏向ノズルなどの実証試験が進められました。X-2自体が量産されることはありませんでしたが、その成果は後の次期戦闘機(F-X)計画へと引き継がれ、日本の防衛技術開発における重要な節目となりました。

【国際】シリア南部で自爆攻撃が発生
2016年1月31日、内戦が続くシリア南部のダマスカス近郊のイスラム教シーア派寺院サイエダ・ゼイナブ廟の近くで、自爆攻撃が発生しました。この攻撃は、イスラム過激派組織 ISIL(イスラム国) による犯行とされ、宗教的に重要なモスク周辺が標的となりました。その結果、多数の死傷者が発生し、現地は大きな混乱に包まれました。
この地域は、シーア派にとって重要な聖地を抱えており、宗派対立を煽る目的で過激派が繰り返し攻撃を行ってきた場所でもありました。ISILは、シリア政府軍やロシア軍などの攻勢によって支配地域を縮小させる中、象徴的なテロ攻撃によって存在感を示そうとしていたとみられています。

2021年(令和3年)1月21日~1月31日の出来事
【国際】核兵器禁止条約が発効
2021年1月22日、核兵器禁止条約(TPNW)が発効しました。これは50か国・地域以上が批准したことにより効力を持ったもので、核兵器の開発・保有・使用・威嚇を包括的に禁止する、国際条約としては史上初の枠組みでした。
この条約は、核兵器がもたらす非人道的被害への国際的な問題意識を背景に、2017年に国連で採択されました。広島・長崎の被爆体験や、核実験による長期的な健康被害が議論の土台となり、核抑止論に依存しない安全保障を目指す動きが各国の市民社会や非核国を中心に広がっていきました。
一方で、アメリカやロシア、中国などの核保有国や、日本を含む核の傘に依存する国々は、条約には参加しませんでした。そのため、条約発効によって直ちに核兵器が削減される状況には至りませんでしたが、「核兵器は国際法上違法である」という明確な規範を打ち立てた点は大きな意味を持ちました。
発効後も、締約国会議の開催や批准国の拡大が進められ、核兵器をめぐる国際世論や倫理的評価に影響を与え続けています。

【国内】PHSの音声通話・データ通信サービスがほぼ全て終了
2021年1月31日、日本国内で提供されてきた PHS(Personal Handy-phone System) の音声通話およびデータ通信サービスが、一部の法人向けサービスを除き、すべて終了しました。これにより、1990年代から長年利用されてきたPHSは、一般利用の歴史に幕を下ろしました。
PHSは、低消費電力で音質が良く、医療機関や業務用通信などで重宝されてきましたが、スマートフォンの普及や高速通信が可能な携帯電話網の発展により、利用者は年々減少していました。事業者側の設備維持の負担も大きくなり、段階的なサービス終了が進められていました。
サービス終了後は、利用者に対して携帯電話やIP通信への移行が促され、社会インフラとしての役割は完全に次世代通信へ引き継がれました。PHSの終了は、日本の通信史における一つの時代の終わりを象徴する出来事となりました。



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