【あの日の出来事 】過去の5月25日から5月31日【そのとき何してた?】

20年前、15年前、10年前、5年前の今頃に起きた主な出来事を振り返ります。時代ごとのニュースや社会の動きを通じて過去を知り、今を考えるヒントにしてみましょう。


2005年(平成17年)5月25日〜5月31日

【国際】フランス、欧州憲法条約の批准を国民投票で否決

2005年5月29日、フランスで行われた欧州憲法条約の批准を問う国民投票において、反対票が54.87%、賛成票が45.13%となり、批准が否決されました。この結果は、欧州連合(EU)の創設国であり、統合推進の中心的役割を担ってきたフランスが、初めてEU憲法条約の批准を拒否したことを意味します。

否決の背景
  • 経済・社会状況への不満:国民の間で、国内の経済や社会状況に対する不満が高まっており、特に失業率の上昇や労働条件の悪化が懸念されていました。
  • EU統合への懸念:EUの拡大や統合が進むことで、国内の雇用や社会保障制度に悪影響を及ぼすのではないかという懸念が広がっていました。
  • 政治的不信感:当時のシラク政権に対する不信感や、政治全般への不満が、反対票を増やす要因となりました。

2010年(平成22年)5月25日〜5月31日

【国際】北朝鮮、韓国との全ての関係を断絶と発表

2010年5月25日、北朝鮮は韓国とのすべての関係を断絶すると発表し、朝鮮半島の緊張が一気に高まりました。この決定は2010年3月26日に、乗組員46人が死亡した黄海での韓国海軍の哨戒艦「天安」の沈没事件をめぐる報復処置として行われました。

背景には、韓国政府が5月20日、国際調査団の報告を受けて沈没事件は北朝鮮の魚雷攻撃が原因であると公式に発表しました。これを受け、韓国は北朝鮮に対する厳しい制裁措置を発表し、南北間の貿易や交流の中断を決定していました。

北朝鮮の発表を受け、国際社会は深刻な懸念を示しました。特にアメリカのクリントン国務長官は、韓国を訪問し、李明博大統領らと会談。国際社会が適切な対応を取る責任と義務があると述べ、韓国の立場を全面的に支持する姿勢を示しました。


2015年(平成27年)5月25日〜5月31日

【国際】FIFAの幹部を汚職容疑で逮捕・起訴

2015年5月27日、アメリカ合衆国司法省は、FIFAの幹部らが約20年以上にわたり、ワールドカップの放映権やスポンサーシップ契約を巡って1億5,000万ドル以上の賄賂を受け取っていたとして、47件の起訴状を発表しました。

同日、スイス・チューリッヒのバウアー・アウ・ラック・ホテルで、FIFAの幹部7人が逮捕されました。これらの幹部は、アメリカへの引き渡しを求められ、起訴内容は、組織的な犯罪、ワイヤーフラウド(不正送金)、マネーロンダリング(資金洗浄)など多岐にわたりました。

この汚職事件は、特に2018年と2022年のワールドカップ開催地選定に関する疑惑を中心に展開しました。ロシアとカタールへの開催地決定が、賄賂や裏取引によって不正に行われた可能性が指摘されました。これらの疑惑は、国際的な批判を招き、FIFAの信頼性に大きな影響を与えました。

【国内】口永良部島で爆発的な噴火

2015年5月29日、鹿児島県の口永良部島(新岳)で爆発的な噴火が発生し、全国初の「噴火警戒レベル5=避難」が発表されました。この噴火により、噴煙は火口縁上9,000メートル以上に達し、火砕流が海岸の集落近くまで流れました。島内にいた137人の住民は屋久島に避難しました。

【国内】小笠原諸島西方沖でM8.5の地震発生

2015年5月30日、午後8時24分頃、東京都小笠原諸島の西方沖で、マグニチュード8.1の深発地震が発生しました。この地震は、震源の深さが約682kmと非常に深く、気象庁の観測史上最深の地震として記録されました 。
また、この地震では異常震域現象が発生し、気象庁が1885年に地震の観測を開始して以降初めて、47都道府県全てで震度1以上の揺れを観測しました。


2020年(令和2年)5月25日〜5月31日

【国内】緊急事態宣言の全面解除

2020年5月25日、政府は全国の緊急事態宣言を全面解除しました。新規感染者数の減少や医療体制の安定を受けた判断です。安倍首相は「日本モデルの力を示した」と述べ、今後は感染状況の監視と予防対策を続けながら、段階的に社会活動を再開するとしました。

【国際】アメリカ合衆国での黒人男性死亡事件

2020年5月25日、アメリカ・ミネアポリスで黒人男性ジョージ・フロイド氏が警官に首を押さえつけられ死亡しました。この事件は人種差別問題を浮き彫りにし、全米で大規模な抗議運動が広がりました。

多くの都市で「Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)」を掲げた抗議デモが発生し、人種差別や警察の暴力に対する社会的な議論が一気に活発化しました。また、多くの企業や自治体が差別撤廃や警察改革の取り組みを強化するきっかけとなりました。

一方で、事件をきっかけに起きた抗議活動の中には、一部で暴動や略奪行為が発生し、治安悪化を招いたケースもありました。これに対し、一部の政治家や市民からは抗議活動の過激化を懸念する声も上がり、抗議の手法や範囲について賛否両論が巻き起こりました。

【国際】SpaceXによる有人宇宙飛行の成功

2020年5月30日、米国の民間宇宙企業SpaceXは、有人宇宙船「クルードラゴン(Crew Dragon)」を打ち上げ、NASAの宇宙飛行士ボブ・ベンケン氏とダグ・ハーリー氏を国際宇宙ステーション(ISS)へ送り届けることに成功しました。このミッションは「Demo-2」と呼ばれ、民間企業による初の有人宇宙飛行として歴史的な一歩となりました。

この打ち上げ成功は、アメリカの有人宇宙飛行としてはスペースシャトル退役以来約9年ぶりのことでした。また、民間企業が有人宇宙飛行を実現したことで、宇宙開発の新たな時代が幕を開けたとされています。


それぞれの時代に起きた出来事には、その時々の社会情勢や人々の価値観が色濃く表れています。災害、政治、国際問題、そして科学技術の進歩――過去を知ることは、現在を深く理解し、未来を考える手がかりになります。この機会に、時代ごとの動きを振り返ってみてはいかがでしょうか。

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